まさかチャリで来るとは  

自由律俳句のブログです   タイトルは 『まさかジープで来るとは』のパクリです(笑)

以前なら跨げた

◆在るものが辛く無いことに怯え ◆そろそろクワガタに擬態してくるんじゃないか ◆はじめからピースなぞ無いやりくりのパズル ◆血みたいな部分に自分の魔を見る夕焼け ◆しょうゆ味にしとけばよかった ◆アルバムの先生の年齢不詳さ加減 ◆見えないのに脅かされて…

大人になってポストが嫌いになった

◆ 敵は紫外線ですねとダース・ベイダーみたいな人を見て心の中で ◆ B型ですけどとふて腐れたような顔で ◆ シャンプーが目に沁みるが怖いから開けたまま ◆ 汗までファンデーションに塗りこめ仕事に向かう ◆ 手をたたいて笑う人が苦手だ ◆ 落ちている蝉は侮れ…

梅雨の居ぬまに洗濯

◆亡き人の家の庭にも花の咲く ◆自転車の雪崩来たオイどうする ◆甘露飴の月をほおばりほおばり夜道を歩く ◆特売の野菜をひとつ買ってはみたものの ◆青空を贅沢に使いに行く人を見送る ◆テレビの人の名前が思い出せず無駄に夜を過ごす ◆青空を広げて干して梅雨…

ゆるキャラもう飽きた

◆それでも騙されて払える金があることを少々妬む ◆まだ出来るかと3秒だけ両手離し ◆脳みそみたいな迷路ばかり書いてたあの子の今 ◆まだ最後まで言ってない ◆助けた蜘蛛に恩を着せる ◆体育祭の後はしばらくちょっと仲が悪い ◆笑顔が老ける人 ◆45リットルの袋…

あの人は絶対ラーメン屋に入るという足どり

◆ 候補者を消去法で選ぶにしても ◆ 売ったり買ったりしてよいのか人間のものなのか月は ◆ 封の開いたウインナーすら持っていけと渡す母の手の皺 ◆ 冬眠出来る細胞が欲しい ◆ 休日の湯船の窓から見る雪の暖かさ

しまったお年玉付き年賀状じゃなかった

◆ 一週間分の食費を甥のお年玉袋に入れる ◆ その曲自体が懐かしいというわけではなく ◆ バナナ世代と言うテレビにバナナの栄養なめんなよと呟いてみる ◆ いいところでナウシカ死んだの?と聞いてきたのが嫌いになった原因 ◆ 通行量を計るスイッチの音にちょ…

巨大生物というタイトルに弱い

◆スマホのキラキラ年賀状メールに未だに返信できないでいる ◆背後の足音にうぬぼれる程若くはない ◆母に似てきたと美容室の鏡にちょっと落ち込む ◆店の片隅の鏡でそっと服をあててみる ◆この時期はこたつむりになって冬眠したい ◆おはようございますおめでと…

歯医者通いの友に先生は優しいかと最初に聞く

◆ 小気味良いおとがしそうな霜を探す朝 ◆ じっくり読みたいページに虫の死骸がある ◆ *歯と懐の痛みを天秤にかけて迷う夜 ◆願いなんてそうそう叶わぬものよと流れ星が言う ◆年忘れに歳で忘れる話で盛り上がる *ええと・・。 妖怪へぇこいたさんのことを句…

こころの中に転がってきた石ころを蹴飛ばす

◆そうか日本を取り戻すって大日本帝国のことだったのか ◆スコンと晴れた空のあの小っさな雲は誰かのため息の固まり ◆マロングラッセ・ドライフルーツあなたと食べたかったよ香典返しじゃなくて ◆PCじゃ分からんよすごくたのしかったと書き込んだ君の本心

じゃあそろそろと言うときにドリンクバーに立たれる

◆不器用な私も観てたよゴン太君逝く ◆いつも何じゃそれ?って顔してるよねと言われた ◆風と日差しが戦う中で自転車漕ぐ ◆いつもと違うコンビニに立ち寄ってみる歯医者帰り ◆狼でも羊でもなくいるのが理想 ◆嫌いな人の影を後ろからそっと踏んでみる ◆支払日は…

寝ぐせの髪が今日の髪型

◆金が無いと言えず用事があると断ったクラス会から延期の知らせ来る ◆今何語で聞かれたのか取り敢えずポイントカードは持ってませんとコンビニで答える ◆初恋がにしきのあきらだったことは伏せている ◆犬とセットじゃなきゃお互い見知らぬ人 ◆味わいたかった…

悪夢のような子供が来たりて笛を吹く

◆懐かしいが思い出せないまま上書きされてく金木犀の香り ◆父の遺影に怒られる *◆残り1%のバイ菌にやられかねない *◆お・も・て・な・し裏しかないと友怒る ◆早朝からハンバーグこねてた母の音 ◆モニターの集金鞄見て気配消す *◆髪ボサボサのサンタが怖…

わんちゃん可愛いですねしかしうちの子と同じ名前

◆ネットで裁かれる死ぬ死ぬ詐欺 ◆うちの布団より新しいのに捨ててある ◆会った途端焼けぼっくいが葬られる30年目の同窓会 ◆メイクの前と後のギャップはいいのかギャップがいいのか ◆アレとソレが主語になるパートの休憩室 ◆B面じゃなくてカップリングだと直…

イイ話のようだったが結局青汁かよ

◆ここに立ったが為に次々に利用階を言われる ◆閉店ではなく廃業しますと書かれた貼り紙 ◆今ならばもっと上手いこと言えたのに ◆目の前のオヤジが鼻をほじった指の行方 ◆震災後恐いより泣くことが増えた実話怪談 ◆驚く演技だけ磨きがかかる通販番組

勝手に当てるなと電話口で怒っていた父

◆ルパンよアンタも美容整形か ◆これだけでやりくりしてますと見せてるけどヴィトンの財布 ◆貧乏農場の尺でアメリカを思い知る ◆キムタクでもダメか。 ◆カーテンとお揃いの服でうれしいか ◆あの子供には麻酔銃もやむなし

未だにワニを意識して線の内側を歩く

◆先をみこして泣いたけど全然違った ◆変な走り方でなけりゃ好きになったのに ◆まだ飲んでますと言えずに下げられる ◆咄嗟に綺麗なほうをあげた後でちょっと凹む ◆遺書を見つけてくれるか不安じゃないのか ◆何だっけ厭な感情だけ残ってるけど ◆手で切れるのに…

しまった頼みの卵が無い

◆落ちてる片方の手袋で冬の到来を知る ◆ナプキン持ってますか?あら!おばちゃんとっくに無いのよと笑われた頃 ◆リカちゃんの髪を切って妹に泣かれたことがある ◆痴漢ですと訴えたらまだ検挙してもらえるだろうか ◆思えば関ジャニあたりからだ ◆ここは引き止…

別れてから名前を思い出す

●女子会に無理がないか ●なぜティッシュの手を引っ込めた ●ここは本当に食べていい部分なのか ●声からの想像とは違った ●思えばフナの解剖からだ ●音姫が小さくて焦る ●挨拶しか交わさない人と帰りにまた会う

どこまで自転車を起こすか迷う

◆後から登場したほうが格好良いと思っているでしょ ◆そういえばふりむくな鶴吉は好きだった ◆髪に付いてたゴミを言えずに別れる ◆思えば手の甲で痛点を探す絵からだった ◆だって真ん中走ってたじゃん ◆同じビニール傘でも自分のだと分かる自信がある ◆横にず…